2017年5月9日火曜日

マーベル・ユニバース屈指の拳法の使い手、アイアンフィスト登場!

アメコミファンの皆さま、こんにちは。
4月から編集担当となりました小出と申します。
アメコミ初心者ですが、個性的なヒーローがたくさん登場するので張り切って勉強していきたいと思ってます。
こちらのアメコミ魂でも小社イチオシ新刊を月一で紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。

早速ですが、今回ご紹介する書籍はコチラです。

マット・フラクション&エド・ブルベイカー[作]
デイビッド・アジャ他[画]
定価:本体2,200円+税
◆好評発売中◆

ネットフリックスでドラマ化になり話題のキャラクターですが、単独誌としては小社初刊行となります。



ドラマでは、浮浪者のような姿で15年ぶりにニューヨークに舞い戻ってきた主人公のダニー・ランドが、父の遺産であるランド社を取り戻そうと奮闘する姿がドラマチックに描かれてますが、コミックでは、既に会社を取り戻した後から物語がスタートします。

まずは簡単に、アイアンフィストのあらすじをご紹介します。
主人公のダニエル(ダニー)・ランドは、伝説の都市”クン=ルン”で格闘技を学び、不死の龍の力を手に入れ、”気”の力で必殺の拳を放つアイアンフィストとなった後、アメリカに戻り大企業を相続し誰もが羨む地位とお金を手にするものの、彼がアイアンフィストであるがゆえに様々な過酷な戦いに巻き込まれていく・・・というストーリーです。

大筋の設定はドラマ版もコミック版も同じですが、例えばドラマ版でダニーの恋人となるコリーン・ウィングが、コミック版では友人という設定だったり、コミック版ではアイアンフィストであるダニーはヒーロースーツを着ていたり、といった違いがあります。

実はこのアイアンフィストのスーツが、個性的でカッコいい!
緑のスーツに黄色いバンダナ風マスクとブーツがアクセントになっていて、超クールなんです。残念ながらドラマ版ではこのスーツが出てこないので、ぜひ本書で堪能してください。


(※アーティストのデイビット・アジャは本書において、アイアンフィストの定番イメージ、衿が立って胸をはだけたデザインを思い切って刷新した結果、より現代的なキャラクターに生まれ変わらせることに成功しました。本書巻末では、デイビット・アジャによる貴重なキャラクターデザイン集が載っていて、そのデザインの変遷は大変見応えがあります。)

ドラマ版に出てこないコミック版のもう一つの見どころが、歴代のアイアンフィストについて全編に渡って丁寧に触れられている点です。ダニー以外の、国も時代も性別も違う様々なアイアンフィストの存在(歴史上、66人の男女がアイアンフィストを名乗ったそうです!)により、そのキャラクターに一層の深みが与えられています。
ここで、ダニー以外の歴代のアイアンフィスト達を一部ご紹介します。

●1227年のアイアンフィスト
クン=ルンの山岳地帯に住むベイ・ミン=シャンは、モンゴル軍に襲われた村を守るため一人立ち向かう。
(※1227年はモンゴル帝国の初代皇帝チンギス・カンが死んだ年です。この事件は、実はアイアンフィストがチンギス・カンを倒したことを暗示しているのではないでしょうか・・・)


●1545年のアイアンフィスト
中国広東省、平海港の支配権をめぐって倭寇に戦いを挑む女アイアンフィストのウー・アオ=シ。
(※1545年といえば種子島の鉄砲伝来で大きな役割を果たした中国人倭寇・王直が、倭寇最大の頭目に成りあがった年です。倭寇の権力闘争にアイアンフィストが影響を及ぼした可能性を暗示してます・・・)


●1916年6月23日のアイアンフィスト
死傷者70万人を出した第一次世界大戦最大の激戦地であるヴェルダンで、毒ガスや火炎放射器といったドイツの最新兵器に一人立ち向かうフランス兵アイアンフィストのランドール。
フランス軍にとって防戦一方で最も過酷なこの時期を耐えきった後、8月にフランス軍は反転攻勢を開始します。


●1860年のアイアンフィスト
英仏と清の第2次アヘン戦争において、アイアンフィストのベイ・バン=ウェンが指揮する清軍部隊は、イギリス軍の上陸を許し、自らも拳を剣に突き刺される。この年、清軍の降伏で第2次アヘン戦争が終結したのは、アイアンフィストの戦死による結果であろうか・・・。


本書はこのように、人類の歴史の重要なシーンにアイアンフィストが関与していたことを仄めかすことで、アイアンフィストがただのアメコミヒーロー以上の存在なのだと読者に気付かせてくれます。

しかし、ダニー以外のアイアンフィストは皆、過去の存在なのでしょうか?

ダニーは会社の道場で訓練中、突然右手に痛みを感じ、倒れ込みます・・・。誰かがダニーの”気”、すなわちのアイアンフィストの能力の源である不死の龍ショウ=ラオの力を使ったことを、はっきり自覚するのです。

・・・誰がダニーの力を使ったのか?この後、ダニーとアイアンフィストの更なる宿命の扉が開かれます。

ここから先はぜひ本書を手に取って、お楽しみください。
ダニーの父宿敵ヒドラ、ランド社の大口顧客である中国企業の秘密、そしてクン=ルンに運命を翻弄された者たち・・・多くの因縁が複雑に絡み合う、濃厚な世界観を存分に楽しめることでしょう。

この辺りで今回の記事を締めさせて頂きます。最後までお読み頂きありがとうございました。それではまた来月!
(文責・小出)


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