2015年6月8日月曜日

お待たせしました! トリニティ・ウォー!

 「アメコミ魂」読者の皆さん、お久しぶりです。

中年のアメコミ初心者“スミー(SMEE)”こと住友です。

今回ご紹介する作品は、私が初めて編集を担当した『ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー(THE NEW 52!)』です。

『ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー(THE NEW 52!)』
ジェフ・ジョーンズ他[作]アイヴァン・リース他[画]
定価:本体2,800円+税
2015年6月24日頃発売追加
本書をご存知の読者の皆さんなら“おおッ!やっと出るのかぁ~!”という感じかもしれません。というのも、本書は約2年前の2013年9月~10月(カバーデイト)に行われた、ニュー52シリーズ初の大型クロスオーバー・イベントとして本国で話題となった作品だからです。

小社で刊行している『ジャスティス・リーグ』シリーズ邦訳版の第4弾にあたる本書は、前作『ジャスティス・リーグ:アトランティスの進撃(THE NEW 52!)』からちょうど1年ぶりの刊行となります。そういった意味でも、“やっと出た”感をお持ちの方も多いはず。ニュー52シリーズのバットマン作品はたくさん刊行されているのに……。

本書だけ読んでも当然楽しめますが、できることならば、ニュー52シリーズJL第1弾ジャスティス・リーグ:誕生(THE NEW 52!)』から読んでいただきたいですね。スーパーヒーローたちが、まだスーパーヒーローとして認知されていない時代に……彼らが初めて出逢う……あの衝撃をぜひ皆さんにも味わっていただきたい!

といいつつ、天の邪鬼である私は、『トリニティ・ウォー』『アトランティスの進撃』『魔性の旅路』生』の順で読んじゃいました。

『ジャスティス・リーグ:
誕生(THE NEW 52!)

ジェフ・ジョーンズ[作]
ジム・リー[画]
定価:本体2,000円+税
好評発売中!
『ジャスティス・リーグ:
魔性の旅路(THE NEW 52!)』

ジェフ・ジョーンズ[作]
ジム・リー[画]
定価:本体2,000円+税
好評発売中!
『ジャスティス・リーグ:
アトランティスの進撃(THE NEW 52!)』

ジェフ・ジョーンズ[作]
アイヴァン・リース他[画]
定価:本体2,000円+税
好評発売中!
私と同じ初心者の方のために簡単に“ジャスティス・リーグ”を紹介しますと、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、グリーンランタン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグ7名で構成されているスーパーヒーローチームです。最初は何の繋がりもなかった彼らですが、謎の異星人“ダークサイド”との戦いを経て一つのチームとなります。

このヒーローたちのラインナップだけでも凄いのですが、この作品これだけじゃないんです! ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ”ジョン・ジョンズ、ホークマン、ヴァイブ、カタナ、スターガール、サイモン・バズ、キャットウーマン……さらに“ジャスティス・リーグ・ダーク”と、その後、次から次へと登場するスーパーヒーローが“これでもかッ!”と増えていきます。

それでは『トリニティ・ウォー』の中身を少し紹介します。

今回のお話のキーマンは、スーパーヒーローではなくパンドラ”という女性です。彼女は第1弾『ジャスティス・リーグ:誕生(THE NEW 52!)』から要所、要所で登場していましたが、彼女の行動、目的、敵対するグループなどすべてが謎に包まれていました。その謎がついに本書で明らかになります。

もう少しだけご紹介しますと……彼女が持っている黄金のドクロがあるのですが、あれが有名な“パンドラの箱”です。その箱の中には“七つの大罪(嫉妬、傲慢、暴食、強欲、怠惰、憤怒、色欲)が閉じ込められていました。ある時、彼女は中身を知らずにその箱を開けてしまい、入っていた“七つの大罪”たちを世界に解放してしまいます。そして、“七つの大罪”の力により、世界はあらゆる欲望にまみれた罪深い世界へと変貌するのですが……。

おっと! 続きは本書を読んでお楽しみください。この話がジャスティス・リーグにどう絡んでくるのか……ホント、凄まじい物語に突入してまいります。

ちなみに、上記のお話は紀元前8,000年前の話なんですよね……。
(え!? じゃあ、パンドラって10,000年以上生きてるってこと!?……え――ッ! そんなふうに見えない!)

とにかく登場人物が多い作品なので、アメコミ初心者の方は多少混乱してしまうかもしれませんが、キャラクターの個性がみんな強いので、個々のキャラクターも理解できるようになり、読み進めているうちに“よっ、待ってました!”的な感情になるのでご安心ください。

ライター(脚本)は、本シリーズを第1弾から担当しているジェフ・ジョーンズ。これだけの登場人物が出てくる物語を見事にまとめあげています。聞くところによると、現在は、DC COMICSの制作面の最高責任者だそうです。

アーティスト(画)は、どのシーンも迫力満点なのですが……なんと総勢20名のアーティストで描いているんです。一つのマンガを20名のアーティストが描くって……どういうこと?って、アメコミ初心者ならふつうに思いますよね……。でもアメリカでは、一つのタイトルを複数のアーティストが描くことは決して珍しいことではないみたいです。ちょっと日本では考えづらい体制ですが、お気に入りのアーティストの画を探してみるのもアメコミの楽しみ方の一つかもしれませんね。本作品は、どのイラストも渾身の力作揃いで迫力満点。どれも宣伝ポスターに使いたくなります。
(中高年の皆さ~ん、我々は歳を重ねることで、色々な方面からアメコミを楽しむことができますよ)

そして、嬉しいことに本書の続編が早くも2015年7月29日の発売が決定しました! その名も……
フォーエバー・イービル(THE NEW 52!)』
ジェフ・ジョーンズ[作] デイビッド・フィンチ[画]
予価:本体2,800円+税
2015年7月29日頃発売予定

少しだけ『フォーエバー・イービル』の情報をお伝えしますと史上最悪のヒーローチームが登場します。これ以上は言えません!現在、鋭意制作中ですので、もうしばらくお待ちくださいね!

また、7月より「アメコミ魂」は水曜日更新となります。今後の「アメコミ魂」にご期待ください!
 

(文責:住友憲二)