2015年3月16日月曜日

短編集『デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプション』

「アメコミ魂」読者のみなさま、こんばんは!

『デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプション
ジェイソン・アーロン、マイク・ベンソン他[作]
カイル・ベイカー、ロブ・ライフェルド他[画]
定価:本体2,400円+税
●好評発売中!●
今月は新刊タイトルがたくさんありますが、その中から今回ご紹介するタイトルは『デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプション』です!

「アメコミ魂」の読者さんはご存知かもしれませんが、あらためて“デッドプール”を紹介しますと、本名はウェイド・ウィルソン

極秘の超人兵士計画「ウェポンX」の参加者であり、X-メンのウルヴァリンから抽出されたヒーリング・ファクターを注射されたことで超回復能力を取得した、まさに「再生可能で更正不可能な男」デッドプールです。

彼は、金次第ではヒーローにもヴィランにもなるクレイジーな傭兵で、通常の人格の他に二つの人格を持つ多重人格者です。

過去、弊社はデッドプールに関しては単独誌初邦訳『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』、パニッシャーやデアデビル、スパイダーマンといった強力なゲスト出演キャラクターとのやりとりが超ご機嫌な『デッドプール:スーサイド・キングス』を刊行してきまして、第3弾の本書は、なんと傑作短編集となっております!

収録されている作品はどれも読み切りで、レギュラーシリーズにおけるストーリー展開とはリンクしていないため予備知識なしで、気軽にデッドプールを楽しむことができます。

また、さまざまなライターやアーティストがデッドプールをいろんな角度から表現している点も、短編集ならではの楽しみ方ができると思います。

それでは、収録作品を簡単にご紹介したいと思います。

・『デッドプール』#900

まず#900というナンバリングに驚く本作は、いきなりデッドプールがUFOに拉致され、エイリアンお得意の身体検査の危機に直面するという展開で幕を開けます。

さらには、豪華客船でのクルーズ中にあのドクター・オクトパスと卓球勝負を挑む話も見逃せません。人工触手による複数のラケットさばきを前に、デッドプールはどのように立ち向かうのか!?
その勝負の行方は、ぜひご自身の目でご確認ください!

後半は、さまざまなマーベル・キャラクターとの共演を果たしている『デッドプール・チームアップ』というシリーズも併録されています。

物語の舞台は日本! しかもデッドプールの過去を振り返るストーリーなのですが、な、なんと! 相撲部屋に入門し“千代の酒”という四股名を与えられた力士だったということが発覚します……。

・『デッドプール』#1000

こちらは、全編描き下ろしの11話からなる特大号の収録になります。どのエピソードもデッドプールの魅力が満載ですが、個人的には『デッドプールが多すぎる』に是非ご注目いただければと思います。

デッドプールの尿から捕獲したDNAから、さまざまなデッドプールが製造されるという内容です。どんなデッドプールが登場するかは、ぜひお楽しみに!
他のページとは、全く違うコミカルな作画も含めてきっとお気に入りになることでしょう!?

・『キャプテン・アメリカ:フー・ウォント・ウィールド・ザ・シールド(シールドを持たないのは誰か)?』

『キャプテン・アメリカ・リボーン』のエピローグにあたる、『キャプテン・アメリカ:フー・ウィル・ウィールド・ザ・シールド(誰がシールドを持つのか)?』のパロディとのことですが、ストーリーの関連性は限りなく低いそうです(笑)。

・『デッドプール:メリー・フリーキン・クリスマス!!』

マーベル公式サイトで公開された、デジタルコミックです。
なんと、デッドプールがサンタクロースを暗殺するため北極に潜入するというストーリー。デッドプール VS サンタクロースのバトルに、スノーマンも侵入して大混乱。
クリスマスは一体どうなっちゃうのでしょうか!?

いろんなバラエティに富んだデップーな物語をたくさん収録した本書は、まさにデッドプールワールド全開です!

また、本書の特徴はもう一つあります。
それは、デッドプール本人曰く“1,000冊の歴史のなかから俺ちゃんの超カッコいいアートを厳選した”(1,000冊はもちろん、ジョークです!)という巻末のバリアントカバー・ギャラリーです。

スパイダーマンやソー、キャプテン・アメリカにデアデビル。さらにはファンタスティック・フォー、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ハルクやアイアンマンなどのマーベルキャラクターの面々をパロディ化したアートの数々は必見です!

もっと、今以上にデッドプールが好きになるはずです。

デッドプールという、マーベルユニバースのなかでも一風変わった超人気キャラクター
彼の魅力を存分に楽しめる『デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプション』は好評発売中です!

これからデッドプールに触れる方も、すでにデップデプな往年ファンもぜひ手に取っていただき、“俺ちゃん”物語を楽しんでいただければと思います。

本書を通じて、デッドプールの魅力にノックアウトされてしまった読者のみなさん、ぜひ既刊の『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』『デッドプール:スーサイド・キングス』もチェックしてみてください!

期待を裏切らない、“俺ちゃん”がそこにいます。

それではまた次回に。


(文責:渡辺直経)