2015年2月9日月曜日

往年のファン待望! 『シャザム!:魔法の守護者』

「アメコミ魂」読者のみなさま、こんばんは!

今回ご紹介するタイトルは、『シャザム!:魔法の守護者』です!

『シャザム!:魔法の守護者』
ジェフ・ジョーンズ[作]
ゲイリー・フランク[画]
定価:本体2,000円+税
●好評発売中●
本書は、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー・ランキング1位を獲得した『バットマン:アースワン』のクリエイティブチーム(ジェフ・ジョーンズ/ゲイリー・フランク)による、
DCコミックスの最新シリーズ“ニュー52”からの1作となっております。

「アメコミ魂」の読者さんはご存知かもしれませんが、
シャザムはかつては“キャプテン・マーベル”と呼ばれ、1940年代にはあのスーパーマンに迫る人気を博しながらも、その後権利関係などを理由に、様々な運命を辿った経緯のあるスーパーヒーローです。
その歴史や、キャプテン・マーベルからシャザムへの名称変更については、本書の翻訳者の一人である内藤さんが詳しく解説に書いてくださっていますので、コミックと合わせてシャザムの歴史を紐解いてみるのも面白いかもしれません。

そんなシャザムのオリジンを、現代風に描いた本書のあらすじをご紹介します。

“魔法”が栄えていた時代は終わり、世界は何世紀にもわたって科学に支配されてきた。今、一人の少年によって“魔法”が蘇ろうとしている。

少年の名はビリー・バットソン。15歳のどこにでもいる問題児だ。彼はやさぐれた態度の奥に、善の心を隠し持っていることを見込まれ、古の力を受け継ぐ者として選ばれたのだ。

しかし一方で、古来の眠りより目覚めた邪悪な存在、ブラックアダムがビリーの力を狙っていた。迫り来る脅威に立ち向かうため、ビリーは魔法の言葉“シャザム!”と唱える……すると心は少年のまま、身体は大人のスーパーヒーローへと変身した!
彼は街を、仲間たちを守ることができるのか?

このように、ほかの主なヒーローにはないシャザムの特徴として、心は少年のままで身体は大人へと変わるという点がストーリーに重要な要素として深みを与えています。

最初は、子どもという抑圧から解放されるという気持ちから大はしゃぎするも、
大人という責任感を突きつけられるという事実に、次第に葛藤するビリー。
少年から大人への成長というテーマも、本作品の見どころかもしれません。

旧来のファンにとって、ニュー52シャザムとして、新たに設定されたこともありますので
本書の主な登場人物を簡単にご紹介します。

・ビリー・バットソン
幼いころから両親が行方不明のため、苦労して育った15歳の高校生。

・シャザム
ビリー・バットソンの変身した姿。稲妻を操る魔法の守護者。

・シヴァナ博士
病気の家族を救うために、魔法の復活を目論む科学者。

・ブラックアダム
魔法の戦士。ウィザードによって何千年も封印されていた。

・ウィザード
魔法の砦ロック・オブ・エタニティの番人である魔術師。

そのほか、ビリーにとって大事な家族として登場するのがマリー、フレディ、ペドロ、ユージンにダーラといった5人の兄妹たちです。

ビリー本人と同じく、バスケス夫妻に引き取られた子どもたち。当初は家族になることを、嫌がっていたビリーですが彼らとふれあっていくことで、だんだん本当の家族のようにお互い思えていく展開も、本書のもうひとつの魅力として感じました。

稲妻を操る、魔法の守護者シャザムですが、旧来の設定においてその名前はギリシャ神話に登場する神々と英雄の頭文字から取られており、ソロモンの知恵・ヘラクレスの剛力・アトラスのスタミナ・ゼウスの万能・アキレスの勇気・マーキュリーの神速を授かったとあります。

これで、なぜシャザムというネーミングなのかが少し納得できた気がします。

さらに、強敵ブラックアダムが本書で解放させてしまうヴィランたちの名前は“七つの大罪”に由来しており、それぞれ暴食(グラトニー)・憤怒(ラース)・傲慢(プライド)・嫉妬(エンヴィ)・色欲(ラスト)・強欲(グリード)・怠惰(スロース)となっています。

このように、登場するキャラクターのネーミングにも、それぞれ意味や由来がありそのような視点で見てみるのも、また違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。

本書の舞台は魔法が失われ、科学が支配する現代となっていますが、そんな時代に魔法の守護者としてビリーが選ばれるという展開は「夢を信じる」ということを再び思い起こしてくれます。

魔法の力で空を飛んだり、とてつもないパワーが身についたり、魔法の言葉を発することで変身できるなど誰もがきっと、子どもの頃に夢みたようなことが、要素として凝縮されていて、ついつい引き込まれてしまう魅力がシャザムにはあるように思えます。

また、そんな魅力あふれるシャザムが、2019年公開を目標に映画化の制作が進められているそうです!

人気俳優であるドウェイン・ジョンソンをキャスティングし、シャザム役かブラックアダム役のどっちに配するかという話もあったなか、現状はブラックアダム役で進行しているとのことです。

往年のファンからアメコミ初心者も、時代を超えてここに復活した名ヒーローシャザムをぜひ、本書を手に取っていただき楽しんでいただければと思います。

『シャザム!:魔法の守護者』は、絶賛発売中です! 

それではまた次回に。


(文責:渡辺直経)